心臓について知ろう!
ガンに次いで日本人の死因第2位の心疾患は、昭和60年から死亡数・死亡率ともに増加傾向が続いています。また世界に目を向けてみると、死因ランキング第1位は虚血性心疾患となっており、世界的にみても心疾患が原因で亡くなる方の数がとても多いということが感じ取れます。
私は思いました、『ん?そもそも心臓ってどんなもの?どんなふうに動いてるの?心臓について知りたい!』と。みなさんは、どのくらいご自分の心臓の事ご存じですか?
今回は、循環器内科の堺先生に心臓につい色々教えていただきたいと思います!
それでは、堺先生宜しくお願いします!(ここだけの話、私は小学校の授業以来、心臓について勉強するのは久しぶりで緊張しています!)
講師のご紹介
堺 浩二先生
(循環器内科)
好きな言葉
一意専心
~ひたすらに一つの事に集中すること~
第3弾 心臓について知ろう!
堺先生 |
みなさんこんにちは、医師の堺です。
堺先生今日は、心臓について教えてください!
まず、心臓ってどのくらいの大きさなんですか?
だいたいこぶしくらいの大きさで、重さは250g程と言われています。小さいお子さんだとその1/3くらいと考えてもらうと良いでしょう。
りんご1個分と同じくらいの重さなんですね!血液はどんなふうに作られて私たちの体の中をめぐっているんですか?
血液は骨髄で作られていて、直径約3㎝~0.3㎜以下の多くの血管を通って1分間におよそ6ℓの血液が心臓から送り出されています。
直径0.3㎜以下の血管!すごい世界の話ですね!
1分間におよそ6ℓも血液が心臓から出てる実感ありません(笑)
血液は120日で脾臓や肝臓などにとりこまれて、常に入替り新しい血が流れています。そのフレッシュな血に、肺がたくさんの酸素をチャージしてくれるんです。そして、心臓が《ポンプ》となって酸素をたくさん含んだ血液を全身にまわしてくれるんですよ。
そんなにすごい役目を心臓は担っているんですね!もし、酸素が十分に血液にチャージできない場合体にはどんな変化が起こるんですか?
胸の痛みや、息苦しさ、体のむくみや気が遠くなる感じ…
などの症状がおきるでしょう。
つまりそれらの症状は心臓からのSOSってことですね💦
はい。先ほどお伝えしたような症状があり、病院を受診し医師から心臓に問題があると診断された方は、何か不調があれば病院へすぐに来てくれます。しかし、病院を受診されていない方は、それらの症状や体の不調の原因が心臓なのかどうかは分からないものです。そういう方は突然発作で倒れたり…となるんです。
心臓からのSOSに気づけるように、日ごろから自分の体に目を向けておくことが大切だし、何か不調があった時はすぐに病院を受診することが重要ですね!
堺先生、冬場になるとよヒートショックという言葉を耳にします。どうしてヒートショックは冬場に注意が必要なんですか?
日本人に多い心臓の血管が痙攣する病気は、寒いところに出ると症状が起こりやすくなります。そのせいもあってか、寒いときのほうが心臓の病気や発作は増えるんです。増えるのは10月頃からでしょうね。
これから注意が必要な季節ですね!
心血管系は温度に対してダイナミックに挙動するからこそ、温度に対して繊細な臓器と言っていいでしょうね。
脱衣場や浴室、トイレなど冬場はぐんと温度が下がるので、注意が必要ですね。
そうですね。大事な心臓を守るためにも、脱衣場や浴室を使う際は空気をあらかじめ温めておくようにしましょう。
はい!
堺先生、ありがとうございました!
みなさんいかがでしたか?目に見えない体の内側の話でしたが、想像以上に私たちの体って繊細で精密な働きをしていることに驚きました。普段、体の内側について気にも留めずに生活をしていましたが、改めて自分の体について考えることが出来、体に負担をかけないように日々の生活を見直していきたいと思いました。
今回は心臓にフォーカスを当てたお話でしたが、体の構造や他の臓器の機能などのお話もご紹介していきたいと思います。