お薬っていつ飲むべき?

公開日時:2021.08.26カテゴリー:しらかわ通信

第1弾 テーマ「お薬っていつ飲むべき?」

初回は、外来患者さんからのお尋ねが多い「薬を飲むタイミング」について、薬局の久保先生にお尋ねしてみたいと思います。

私も病院を受診しお薬を頂くときに「これは食前、食間、食後」と聞き、なんとなく「食前は、ご飯を食べる直前」「食間は御飯中」、「食後は食事のあと」と思い込んで、お薬を飲んでいました。「でも、それで合っているの!?」と素朴な疑問を持っていました。

今回は思い切って「一番薬が効くタイミングっていつなの?」と聞いてみたいと思います。

それでは、久保先生、よろしくお願いいたします!

薬剤師 久保 沙知

ご質問ありがとうございます。そうですね。これは私たちもよく聞かれる質問です。それぞれ、説明していきましょう。

“食前”というのは食事の20〜30分前で、胃の中に食べ物が入っていない状態の時です。食事をする前に胃の粘膜に対して効果を出してくれる薬や、働きを促進してくれる薬、血糖上昇を抑えるための薬など、胃に何も入っていない時に効果がある薬は食前に飲みます。

“食間”は食事中というのは、まったくの間違い!です。食事の2時間後が目安、胃の中に食べ物が入っていないが、次の食事まで時間が空いている時です。

そこが「食前」とは違いますね。食間とは食事と食事の間という意味であり、食事の最中ではないので御注意くださいね。

“食後”は食事の後30分以内で、胃の中に食べ物が入っている時です。先生から何も言われてなければ食後に飲んでもらって良いです。食物の消化を助ける薬、胃もたれなどを防ぐ薬、胃の粘膜を刺激し障害を起こしやすい薬などは必ず食後に飲む必要があります。

最期に“就寝前”も説明しておきましょうか。これは、就寝直前ではありませんよ。おおよそ就寝する30分ほど前に飲みます。睡眠中に効果が出る薬、睡眠の質を改善する薬、飲むと眠くなる薬などが該当しますね。睡眠を改善するための薬を飲んでも起きていると効果が現れないことがあります。薬を飲んだら床に入るようにしましょう。また、薬の飲み方についてよくわからないことがあれば、いつでもお尋ねください!

なるほど!私はお薬の飲み方を間違っていました。せっかく頂いたお薬ですから、正しい飲み方をしたいですね。

次回は、10月に白川通信を発行します。10月と言えば、残暑も和らいで心地よい秋風が吹き始め、本格的な秋の到来が肌で感じられるようになる時期です。そこで、秋に食べたい健康的なお料理について、管理栄養士の森さんにインタビューしたいと思います。

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